寝具の色は人間の睡眠に大きな影響を与える要素の一つです。心理学や色彩学の研究から、色が感情や生理に与える効果が明らかになっています。
ここでは、寝具の色が睡眠に与える影響や、どのような色を選ぶことが良いのかについて詳しく解説します。
寝具は何色にすると良く眠れますか?
色彩がもたらす心理的影響
色はそれぞれ異なる感情や気分を引き起こすため、人がどの色に囲まれているかは、心の状態に大きく影響します。具体的には、以下のような色が一般的に持つ印象や効果があります。
青色
青色は、落ち着きや冷静さを感じさせる色として知られています。研究によれば、青色の環境にいると心拍数が下がり、リラックスした状態になれることが示されています。
寝室の寝具に青を取り入れることで、ストレスを軽減し、より深い睡眠を促すことが期待できます。
米ホテル経営企業のTravellodge社が2000件の家を対象に内装や寝具の色など、寝室に使われている色と住人の生活習慣を調査したところ、色によって睡眠の長さが異なることが分かったそうです。
引用元:「眠りの技法」著 山本恵一(快眠アドバイザー)pp60〜61
緑色
緑色も安らぎや調和を感じさせる色です。自然を象徴する色として、リラックス効果や平穏な気持ちを引き出すことができます。緑色は視覚的に疲れにくく、心を落ち着ける効果があるため、寝具に緑を取り入れることで、快適な睡眠環境を作ることができます。
誘惑的な効果を持つ色
赤色やオレンジ色はエネルギーを感じさせる色ですが、寝室には適さないことが多いです。これらの色は興奮を助長し、活発な思考を促すため、睡眠の質に悪影響を及ぼす可能性があります。このため、寝具選びの際はこれらの色を避けることが推奨されます。
中立的な色
白やベージュ、グレーといった中立的な色も良い選択肢です。白は清潔感をあらわし、どの色とも調和しやすい特徴があります。
また、ベージュやグレーは温かみを持ちつつ、リラックスできる効果があるため、寝具として人気です。これらの色は、過度な刺激を与えないため、安らぎを感じることができます。
睡眠環境の整え方
寝具の色だけでなく、睡眠環境自体を整えることも重要です。以下に睡眠の質を向上させるためのポイントを挙げます。
照明
色彩だけでなく、照明も睡眠に重要な要素です。暗い環境はメラトニンの分泌を促進し、入眠を助けます。寝室の照明は暖色系を選ぶとリラックスしやすくなります。
温度と湿度
厚生労働省が提唱する睡眠指針12箇条によると、寝室で寝具や寝間着を使用した状況であれば、室温は、夏は高めで冬は低めとなるものの概ね13~29℃の範囲に収まるようにし、寝具の内部は33℃前後になるよう調整することが推奨されています。
湿度は40〜60%が理想的とされています。これにより、体が適切に冷却され、快適に眠れる環境が整います。
騒音の管理
静かな環境も良質な睡眠には欠かせません。耳障りな音を防ぐためには、耳栓やホワイトノイズマシンを使うことを検討してください。
寝具の選び方
最後に、寝具を選ぶ際の具体的なポイントをいくつか挙げます。
マットレスと枕
寝具の基本であるマットレスや枕は、自分の体型や睡眠スタイルに合ったものを選ぶことが重要です。特にマットレスの固さは個人差がありますので、自分に適したものを選びましょう。
カバーリング
寝具に使うカバーやシーツの色が睡眠に与える影響も考慮してください。落ち着いた色味や自然に近い色合いを選ぶことで、より快適に睡眠を楽しむことができます。
テクスチャー
寝具の素材やテクスチャー(織物の織り方や質感)も重要です。肌触りの良い素材を選ぶことで、リラックスした状態で眠りにつくことが可能です。
まとめ
寝具の色選びは心理的にも睡眠に良い影響を与えることが研究によって示されています。青色や緑色、さらには中立的な色を選ぶことで、より良い睡眠を得ることが期待できるでしょう。
また、睡眠環境の整備や寝具の質も重要であり、総合的に快適な睡眠空間を作ることが必要です。
最後に
このブログではまず睡眠にスポットを当てて、私と同じように不眠に悩んでいる、あるいは睡眠に興味がある方の参考になるような情報を書いていきたいと思っています。
私自身が集中しすぎて体調を壊さないように気をつけますね。
以上、ご参考になれば幸いです。
参考資料
厚生労働省. 健康づくりのための睡眠指針 2014. https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000047221.pdfhttps://www.nishikawal566.com/company/laboratory/
ライター紹介Writer introduction
薬剤師マイケル
病院薬剤師25年、薬局・派遣薬剤師・ドラックストア薬剤師10年超、合計35店舗以上で働いた波乱万丈・流浪薬剤師 mykel(マイケル)です。中年薬剤師が知識・経験を語り、夢と希望と癒しをお届けします!(昔はチェリストでした)